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good-bye, hi-lite.

恋とニコチン。

3.19

あっというまに、って定型の文句だけど、ほんとうに、気がついたら半年が経っていて
ミツはずいぶん大きくなった。
大きくなった小さい手で私の顔や首やセーターの襟口をちからいっぱいつかむ。
生まれた時よりもますます透明になった瞳を世界中に凝らしている。

もっとちいさかった時、あまり身動きが取れなかった頃、そうだな、4ヶ月くらいまでか。
私はいつかこの子を殺めてしまうのではないかと自分が恐ろしかった。
ストーブの上に落としたり大きな金棒で殴りつけたり小さな身体を踏みつぶしたり
いつかそういうことをやってしまうのではないか、平然とした顔でこの生きものを傷つけてそれでも
ぼんやり眺めているんじゃないだろうかと、どこかでずっと感じていた。

この故のない衝動の予測はなんなのだろう。
この暴力性を意識しながらも発動させないための力、それが意志なのか無意識なのか理性なのか判然としないけれど、
その浮遊する危うい認識の力だけが児童虐待と呼ばれるものから遠ざかるための方法だと思うのだけれどどうか。

よく笑うし、よく泣いている。
生命は快と不快のないまぜだ。
いまのうちにたくさんみんなから愛されておきなさい。
いつかひとりになる日のために。