例えば
「すべてがうつくしい」
と
唱え続けてみること。
そんなはずはない、そんなことありえない、
だってわれわれの目の前に広がるこの陰惨な風景をおまえはどう解するのか
たぶんそのとおりだ。
私は反論も批判もしない。
そのとおりだ。
こどもは、けっしてわたしのなにかを救ってくれはしない。
「あれ」は「あれ」で、ただひたすらに存在してる、それだけだ。
なにひとつ許されないし、なにもクリアにならない。
わたしはときどき、私の生んだこの人間と自分自身が一切の関係をもたず個別に隔たれた孤独なものとして存在しているという「事実」を「想像」する。